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みんなの想いが詰まった建物を生かして残し、この土地の景色を守っていく
豊田千晴
NPO法人中之作プロジェクト事務局/豊田設計事務所スタッフ
福島 いわき

古民家を再生することで、まちの景色を守っていく
─── 最後に、これからやりたいことなど聞かせてください。
今、3件目の古民家改修をやっています。長野から移住してきた若者がシェアハウスをしたいと相談しに来て、うちのスタッフとして働いてもらいながら、私たちが見つけた空き家を活用してシェアハウス「コウノヤ」を作っています。彼がやりたいことを実現してもらえたらいいなと思って……。これからはこの地域にプレイヤーを増やしていくことが大事だと思っていて、そんなスタンスで続けていけば、楽しい町になるんじゃないかなと思っています。この前、空き家の勉強会を開いたら、地元の人たちが結構参加してくれて。「清航館」をやる時には見向きもされなかったのに、今は地元の人も注目するようになっていることに気付きました。この地域をどうしたいかという話し合いの場を作ることによって、アクションを起こす人がでてきたのかなと感じています。

- 豊田千晴
- 1982年福島県いわき市出身。22歳で二級建築建築士の資格を取得していわき市内の建築事務所に勤めた後、2009年に「ていねいな家づくり」をモットーにする豊田設計事務所のスタッフとなる。2013年より、空き家の利活用と風景保存に取り組むNPO法人中之作プロジェクトの事務局も務める。
●NPO法人中之作プロジェクト https://nakanosaku.xsrv.jp
●清航館 https://nakanosaku.xsrv.jp/seikoukan.html
インタビュー日 2021年2月25日
取材・写真 鎌田千瑛美
文 茂出木美樹
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地域づくりには正解も終わりもない。だから私は傷つき、成長する。